SCENE11玄関編
靴や下駄箱などが原因の玄関臭は、
ニオイの“蓄積”をシャットアウト
玄関のドアを開けた瞬間、鼻をつく嫌なニオイを感じたことはありませんか?お客さんを最初に迎える玄関は、その家の第一印象を決めてしまう空間でもあり、日頃からのニオイ対策が大切です。そんな玄関臭の原因は、靴の中に染み付いた汗や皮脂に繁殖する雑菌です。また、靴を詰め込んだ下駄箱も原因のひとつ。通気性が悪いため、どうしても雑菌が繁殖しがちです。そして、玄関そのものの通気性が悪いと、生活臭が玄関に留まってしまうことも。放っておけば、空間や玄関マットにニオイが蓄積していき、なかなか玄関の悪臭がなくなりません。
玄関のニオイの原因は?
【原因その1/靴】
出勤や通学、休日のお出掛けなど、家以外の場所ではほとんど履きっぱなしになってしまう靴。その内部には、足から出た汗や皮脂汚れが蓄積されていきます。それらをエサにして雑菌が繁殖する過程で、独特のニオイが排出されます。 また、雨で濡れてしまった靴を、充分に乾かさないで靴箱にしまいこむのもNGです。湿気を好むカビが繁殖し、カビ臭さを漂わせてしまいます。
【原因その2/下駄箱】
雑菌やカビが繁殖している靴をしまいこんでいる下駄箱は、もちろん嫌なニオイが充満します。でも、下駄箱のニオイの原因は、それだけではありません。下駄箱は、密封された暗くて湿気の溜まりやすい空間です。だから、下駄箱そのものに雑菌が繁殖したり、カビが発生したりする場合も多くあります。そうすると、靴を出し入れするたびに、内部のニオイが玄関に漏れてしまうのです。
【原因その3/近くの部屋からのニオイ】
嫌なニオイの原因は玄関にあると思っていたら、その発生場所が実は違う部屋だったということもあります。例えば、玄関のすぐ近くにトイレや洗面台がある場合。排水などの問題で悪臭が発生し、そのまま玄関に流れ込んで滞留することもあるのです。さらに一人暮らしでワンルームなどに住んでいる場合だと、玄関とそのほかの生活スペースとの距離がそれほどなく、生ゴミやタバコ、香水などの生活臭を溜め込んでしまうケースもよく見られます。
原因別対策法
【靴のニオイ対策】
靴内部を清潔に保ち、湿気を防ぐことが大切です。
理想的なのは、1週間で2~3足程度の靴をローテーションで履くこと。
それがなかなか難しい場合は、下記の対策を試してみて下さい。
靴をこまめに手入れする
布製のスニーカーなどの洗える靴はこまめに洗って、雑菌繁殖の原因である汗や皮脂汚れを綺麗に落としましょう。洗えない靴は天日干しをするか、消臭・殺菌スプレーを使うといいでしょう。
重曹を入れる
身体にも、お財布にも優しい「重曹」は、改めて注目を集める万能お掃除アイテム。粉末のまま100g程度、布袋などにうつして、靴の中に一晩入れておきましょう。それだけで、消臭と除湿の効果が望めます。
10円玉を入れる
10円玉の原料の銅には、殺菌効果があります。靴にいれることで、内部を殺菌することが可能です。左右の靴に5枚ずつ、直接入れるとより効果的です。
乾燥剤を入れる
個包装されているお菓子などについている乾燥剤を、下駄箱に収納している靴に1つずつ入れましょう。靴内部の湿気を吸い込んで、カビを予防する効果があります。
【下駄箱のニオイ対策】
靴同様、下駄箱も湿気を溜め込まずに、清潔な状態にすることが大切です。
ひとまず、下駄箱内をこまめに換気することから始めてみてください。
それでもなかなか取れないニオイには、下記の対策を行うといいでしょう。
重曹を入れる
適当な容器に重曹を入れて、下駄箱内の空いているスペースに設置してください。重曹がニオイと湿気を吸い取ってくれます。粉末が固まってきたら取替え時。ジャムの空き瓶など透明な容器に入れると、中身が確認しやすくて便利です。
炭を入れる
木炭や竹炭は、細やかな空間を無数に持つ「多孔質」という構造になっています。その一つひとつの空間が、下駄箱の嫌なニオイの原因となる不純物をキャッチしてくれます。
新聞紙を敷く
新聞紙は湿気を吸い取ってくれるので、下駄箱内のカビ予防に効果的です。棚ごとに敷いておくのが理想的です。
消臭剤を使う
市販の消臭剤も頼りになります。据え置き型からスプレーまで、さまざまなタイプのものが販売されているので、使いやすいものを選んで活用していきましょう。
【近くの部屋からのニオイ対策】
こまめに換気する
他の部屋の悪臭が玄関に滞留するのは、住空間全体の空気が滞っているから。とくに一人暮らしの場合は、換気することを忘れがちになってしまいます。玄関のドアを開け、出来るだけ多くの窓を開放して、定期的に空気を入れ替えることを心がけましょう。また、外出しているときでも、台所などの換気扇を回しておくのも有効です。
水廻りを手入れする
トイレや洗面所などの水廻りは汚れがたまりやすく、悪臭も発生しやすい場所です。定期的に掃除を行って清潔にすれば、嫌なニオイもなくなることでしょう。
芳香剤の香りで
玄関の嫌なニオイは消える?
これまで見てきたとおり、玄関の嫌なニオイの原因はさまざまにあります。それらを放っておきながら芳香剤を設置すると、より複雑な、嫌なニオイになってしまいます。芳香剤でニオイをごまかすのではなく、原因の一つひとつをしっかり解決して、嫌なニオイの解決を目指しましょう。
玄関におすすめな
アロマの香り
玄関はその家の第一印象を決めます。ニオイを取り除くことができたら、お好みのアロマを置いて、より気持ちのいい空間にすることもオススメです。グリーン系の香りなら、毎日玄関を使うたびにさわやかな気分になれるでしょう。ラベンダーやレモングラス、ペパーミントなどのハーブ系の香りなら、消臭効果も期待できます。
玄関のニオイは対策が可能!
玄関に漂うニオイの原因は、靴や下駄箱、近くの部屋にあります。その一つひとつを確認して、細やかに対策を行うことで、気持ちのいい空間にすることができます。継続して行いやすい方法を選んで、対策に取り組んでみてはいかがでしょうか。
人気の記事
-
SCENE05機能性Tシャツに
ニオイが残りやすい汗をかいてもすぐに吸い取り、すぐに乾く機能性Tシャツはとても快適。でも「すぐに汗臭くなっちゃう」と感じたことはありませんか? 短時間で乾く機能性Tシャツの多くは、極細のポリエステル繊維が使われています。この繊維は、着心地が良く速乾性に優れている反面、細かな繊維の隙間に汚れが溜まりやすく、落ちにくいという弱点も。そのため、洗濯しても汚れは溜まりやすくなっていきます。洗濯した直後はニオイが気にならなくても、着用することで皮膚の表面にいる菌がTシャツに移り、落としきれていない汚れを栄養にして繁殖してしまいます。それが機能性Tシャツのイヤなニオイの原因です。
-
SCENE06ニオイ対策をしながら、
質の高い睡眠をとりたい枕や布団はなかなか丸洗いができないためニオイが気になるもの。疲れた身体をしっかり休めたいのに、ニオイが睡眠を妨げることもありますよね。寝具のニオイは、睡眠中に体から分泌される汗や皮脂に含まれるアンモニアや酢酸、そして加齢臭ともいわれるノネナールが主な原因です。汗や皮脂はほぼ無臭ですが、そこに菌の繁殖が加わることでニオイを発生させます。このニオイは、寝具に染みついた汗や皮脂を取り除かなければ消えることなく、また放置することでニオイもさらにキツくなるのが特徴。寝具にこもった汗による湿気や、湿気を好むカビも独特なニオイを発生させるので、梅雨の時期はもちろん、雨の日が続くときは要注意です。